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山を始めて二十数年・・・ここにきて山行記録をつけようと一念発起。どこまで登るかいつまで書けるか挑戦の日々。熱き57歳の山行記。
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8/7 曇りのち雨
グリンデルワルド駅発9:32の登山列車に乗りユングラウユッホへ向かった。
列車は緩やかに高度を上げた。車窓からは見たグリンデルワルドの町と高原牧草地帯に点在している農家はまるでおとぎの国の中にあるようだった。曇りがちで4000m級のベルナー・オーバーラントの山々は顔を出してくれなかった。
列車はアイガーグレッチャー駅を過ぎるとユングラウヨッホの終着駅までトンネルの中を進行した。これはもうアイガーの懐に入ったのと同じだ。また鉱山の坑道を進んでいるような錯覚をした。途中駅のアイガーファントからはアイガー北壁が見える覗き窓が設けてあったが、外は吹雪の悪天候にて真っ白なだけであった。晴れていれば岩壁登攀では一流のクライマーがこの北壁に挑戦しているのが見えたかもしれなかった。
初登攀は映画「セブン・イヤーズ・イン・チベット」のモデルとなったハインリッヒハラーや加藤滝夫、今井通子、長谷川恒夫などの日本のトップクライマー達の名が頭をよぎった。特に故長谷川恒夫には冬の八ヶ岳の赤岳鉱泉で2回も出逢っていたので想いは深く、彼らが挑み征服したこの北壁の「白い蜘蛛」を非常に見たかった。しかし天候には勝てずとても残念だった。何!?谷川岳一ノ倉・北岳バットレス・剣岳・・・比べようがなかった。
列車は標高3454mのユングラウヨッホに到着した。(11:10)岩壁の中にある駅構内には売店、レストラン、郵便局もあり観光客が群がっていた。また氷河をくりぬいた「氷の宮殿」にはいろいろな氷像が作ってあった。
もの凄い吹雪と強風で展望台にはほんの一瞬出ただけであった。勿論4158mのユングラウなどの山々は見えるはずはなく、せっかく来たのに・・・と嘆くばっかりだった。
帰りはアイガーグレッチャー駅で途中下車をした。(12:50)そこから日本人の女性ガイドを先頭に雨の中をハイキングだ。高原放牧地のルートはしっかりしているが雨そして牛たちの糞に気をつけながら歩いた。所々に放牧牛のカウベルの音が気持ちよく響いてきた。牛たちの居住区をなにやら土足で入り込んでいるようだったが、近づけば逃げていった。牛がこちら側に向かってきたらちょっと怖いかも・・・。道ばたの可憐で寂しそうに咲いている高山植物の説明を受けながらクライネシャデック駅に着いた。(14:10)
そこでは少年がホルンを吹いており、その音色はアルプスに同化していた。
晴れていれば草原でお弁当を開いたはずだったが、雨のため駅舎レストランの軒下のテーブルを選んで食べた。
15:15発の登山列車に乗り振り返れば山々はうっすらとしたガスで顔を隠されていた。しかし黒い巨大な屏風岩のようなアイガーとメンヒの胎内をくぐった満足感でグリンデルワルドに帰着した。(16:00)


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1949/08/17
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